2014年06月30日

心筋梗塞の治療(2)

●心筋梗塞の治療(2)


●安定期

急性期にインターベンションが成功すると、比較的予後は保たれることが多い。

安定期には安静、内服加療が中心となり、疾患の特徴上糖尿病、高血圧、高脂血症などが併存することが多いため、これらに対する検査・治療、患者教育などが中心となる。

インターベンション不成功例、発症から時間が経過していた例などは下記の様な合併症を生じることが多い。


●合併症

狭窄が生じた冠動脈の部位と発生からの時間で大まかに分別される。

●不整脈[編集]

心筋梗塞による急性期の死亡の多くは発症後の不整脈による。

急性期24時間以内に最も多く発生し、

心筋梗塞の死因の第1位である。

期外収縮

ほとんどに合併する。



心室細動

左冠動脈 (LCA) 梗塞で特に前壁梗塞に生じやすい。

発症後数時間以内に生じるものが多い。

致死的な合併症である。



房室ブロック

右冠動脈 (RCA) 梗塞の結果として伝導経路が障害されると起こる。

洞房結節そのものが障害されると Sick Sinus Syndrome (SSS) をおこしうる。


●心不全

頻度は低いが、心不全は発症すると死亡率が高い。

Swan-Ganzカテーテルで心機能を評価する Forrester分類に応じ、対症的に治療する。



●乳頭筋断裂

症数日後に生じることが多く、右冠動脈 (RCA) 梗塞の下壁梗塞に生じることが多い。

たいていは発症すると重篤な僧帽弁閉鎖不全を伴い、心不全の原因となる。

治療として CABG をおこなう場合は、同時に僧帽弁置換術をおこなうこともある。


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ラベル:合併症
posted by ホーライ at 06:50| 心筋梗塞の治療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする